25分遅れの出発
アラスカ航空のフライト870便は火曜日いつもより25分遅れで出発しました。
乗客に高度37000フィートで皆既日蝕を楽しむチャンスを与えるためでした。
アメリカ天文学会のマイク・ケントリアナキス氏は息子さんとこのフライトに乗り合わせていました。ネットに投稿されたビデオ(上のビデオ)で、スペクタクルが近づいた時の彼の熱狂ぶりをご覧になってください。
空から見た日蝕
月が地球と太陽の間に割り込んできたのに気付いた時、ただでさえスペクタクルの予感に興奮していたマイクさん、完全にオーバードライブ状態になっています。
「Wow, look at that, here it comes, oh my god, look at it!」マイクさんは珍しい天文イベントを撮影しながらも席で叫び続けています。
日蝕を空高くから観察した時の最高の見所は、太陽の光が月に遮られてできる、巨大な月の影が地表を、上の動画では雲海をですね、移動して行くのが見えるところでしょうか。
日蝕を目にしてのマイクさんの熱狂振りはこちらにも感染って来そう です。「月の影がやってくるよ。こんなの見たことない…なんてことだ…今だ…今だ…」
(実際、周りの人も騒いでいますね。)
日蝕が皆既になった時、感極まった天文学者さん、感情がショートしてしまったようです。そして月が太陽の直前を過ぎ去ると感謝していますね。
皆既日蝕中の15秒の沈黙、この間にマイクさんの頭の中を生命とか宇宙とか、多くの想いが過ぎって行ったことでしょう。そして、金環食(太陽の一部分だけが見える状態)と共に隠れていた太陽が再び現れてきました。
これ、聞いているだけでもわくわくして来ます。そして高空から見る日蝕、実に印象的でした。
日蝕チェイサー
このアイデアですが、ニューヨークのヘイデン・プラネタリウム(Wikipedia)の、日蝕チェイサーとして知られる天文学者のジョー・ロー氏からもたらされたそうです。
皆既帯の時間とフライトの時間とを計算してみたら、フライトは、皆既日蝕出会うには、ほんの少々、少しばかり早すぎたのでした。ロー氏はフライトを少しばかり遅れさせれば、163人の乗客のみなさんにとって特別なものになると、航空会社に提案したのでした。
乗客の一人、 マイク・ケントリアナキス氏はアラスカ航空がロー氏のアイデアに載ったことで、間違いなく喜んでいますね。
via DigitalTrends