アメリカ空軍のAI戦闘機がベテランパイロットを撃破

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戦闘機用人工知能がベテラン空軍パイロットを撃破

ALPHAと呼ばれる新型の戦闘機用人工知能が、アメリカ空軍のベテランパイロットと模擬戦を行い、勝利するという事態が発生しました。

今回AIと戦ったのは、退役軍人であるGene Lee空軍大佐です。

大佐はかつて「空戦に関する優れた専門技能」を持った優秀な教官でもありましたが、実際のドッグファイトを忠実に再現したシミュレーターを使ったALPHAとの模擬戦では、ALPHAに何度も撃墜されてしまいました。

教官というのは部下に戦闘技術などを教え込むエキスパートで、優れた技能を持つ者のみが選抜される一種のエリートです。

そんな実力者たるLee大佐はALPHAのことを「これまで自分が見てきたどんなAIよりも積極的で、反応が早く、力強く、そして信頼のおけるAIです」と高く評価しています。

ベテランパイロットも絶賛するALPHAの性能

ALPHAはもともと、「UC offshoot Psibernetix社」で人間の登場する戦闘機に付き従う僚機用のAIとして開発されました。

戦闘機用のAIは同時にいくつか開発されていましたが、ALPHAが次々とライバルたちを撃墜していくのを見て、昨年の10月にLee大佐は、ALPHAの「熟練」レベルとの闘いに臨むことを決意しました。

大佐は戦闘機の訓練を十分に受け、また高い実力をもつ一流のパイロットでした。

また、80年代から戦闘機用AIの開発に理解を示す先見の明のある人物でもあり、今回のALPHAとの戦闘でも決して手を抜いてなどはいません。

ですが、その大佐が、複数回の戦闘でただの一度もALPHAを撃墜することができなかったのです。

「ALPHAが示した、現状の認識能力とそれに対する反応性には驚かされました」と、大佐はこの戦闘を取材した記者にコメントしています。

「ALPHAはこちらの意図を正確に読み取り、飛行コースの変化やミサイルの発射用意に素早く対応しているという印象を受けました。私の攻撃を突破する術を知っていたのです。必要に応じて防御のための動きと攻撃のための動きを素早く切り替えていました」

ALPHAは機体の速度、旋回性、兵装、センサーなどのシミュレーター上のスペックを大幅に制限された状態でも、他の人間のパイロットを次々に撃破してしまいました。

先ほどの記者の書いた記事によりますと、ALPHAは「人間がまばたきするよりも250倍以上速い」とも形容される、実際のドッグファイトに十分使えるほどの速度と耐久性を持っているそうです。

将来的には、一対一の空中戦だけではなく、無人戦闘機を数機引き連れて人間をサポートできるようになるかもしれません。

「ALPHAは僚機として最高ですよ」と開発元のUC社の研究員の一人はコメントしています。

「ALPHAは人間の搭乗した機体の指揮下に入ることで、常に最適な動きをし続けることができます」

35ドルのRaspberry Piでも動くアルゴリズム

ALPHAの持つ戦闘技術もさることながら、技術的な面では、ALPHAを動かすのに要求される処理能力が非常に低いものであるのも特筆に値します。

UC社によると、ALPHAの開発は500ドルのコンシューマーグレードのPC上で行われたとのことですが、動かすのなら35ドルのRaspberry Piでも十分だそうです。

これはデータを抽出してキーワードに基づいた変数に変換し、人間が取るであろう選択肢を選ぶという「Genetic Fuzzy Tree」システムのおかげだそうです。

元記事のコメント欄でも賛否両論あるこのAIですが、読者の方の目にはどう写ったでしょうか。

Via: Engadget

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