人は問題について検討する際、集まって食事を取ります。そしてこれはカラスでも同じことが言えるのです。
Crows might meet up for big dinners to exchange cutlery tips
道具を使うカラス
ニューカレドニアのカラスは道具を使うのがとても上手く、小枝を使って見えない食べ物を取ることが出来るのです。どのようにこの技術が広まったのかを知るため、イギリスのセントアンドルーズ大学の Christian Rutz 博士と研究チームは、42羽のカラスに無線タグをつけて追跡調査を行いました。
その結果、普段カラスは血縁関係にある個体同士で群れを作って暮らしており、「家族」ごとに離れて生活していることがわかりました。
家族間の協力
ですが、ある細工をした丸太の上にカラスを放置するとこの状況が変化しました。この丸太にはカブトムシの幼虫がたくさんいるのですが、道具を使わなければ捕まえられないようになっているのです。Rutz 氏は、血縁関係にない離れていたカラスが同じ丸太に集まるようになったと教えてくれました。
このモデル実験から、普段は離れている個体が一堂に会することで技術が伝播していったのだろうと Rutz 氏は考えています。(Nature Communications, DOI: 10.1038/ncomms8197).