伝導性インクとAgIC用紙で指紋をコピー
指紋認証機能はパスワードとは違い、ユーザーの生体情報を使ってロックを外す機能です。
複製が効かないという点でパスワードよりもはるかに安全性の高い認証機能ではありますが、それでも抜け道は存在します。
一度抜け道が知られたら役に立たないというのは、パスワードも指紋認証も変わらないようです。
このたび、ミシガン州立大学の研究者らによってサムスンとHuaweiの機種の指紋認証機能を簡単に突破する方法が発見されました。
方法は至って簡単。ドアノブやキーボードなどから採取した指紋パターンを、市販のAgIC用紙の上に伝導性インクでプリントすればもう準備完了です。印刷自体は家庭用プリンターでOKというから驚きです。
印刷した指紋をサムスンやHuaweiの機種の認証部位に押し付ければ、あっけないほどあっさりとロックが外れてしまいます。
急がれる「指紋のなりすまし」を見破る技術
この方法を実行するのにかかる費用は、全体で5、6万円ほどです。一度開けてしまえばApple PayやSamsung Pay、Android Payなどのモバイル支払い機能に勝手にアクセスできることから、じゅうぶん「割に合う」出費でしかありません。
「今回の実験結果より、指紋のなりすましに関するセキュリティ技術を、早急に改善しなければならないということがわかりました。特に、アンロックや支払に指紋情報を使っている携帯デバイスのセキュリティは緊急を要します」とミシガン州立大学の論文では述べられています。
「指紋認証だけでなく、顔や声といった携帯デバイスの認証方法を突破する手段が発見されるのも、時間の問題でしょう」
Via: BGR