安全の確保されないリチウム電池が出火の原因
「ホバーボード」という単語は、かつては映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』に登場する未来のスケートボードのことでした。
この映画の中で描かれている「未来」というのは、実は2015年であるというのは、ご覧になった方はご存じでしょう。
さて、現実の2015年はと言うと、残念ながらホバーボードの発火事故が相次ぎ、発売停止にまで至る年でした。
2015年のホバーボード問題は、リチウムイオン電池によるものでした。
ホバーボードを浮かすほどには、大量の電力が必要になります。
リチウム電池は安価に生産することができ、まさにホバーボードにうってつけの電池でしたが、安全基準を満たさない電池も氾濫するようになってしまいました。
ベスト・バイ社とAmazonでホバーボードの取り扱いが開始
相次ぐホバーボードの発火事故を受けて、Amazonは安全が確認されるまで使用を控えるよう呼びかけるようになり、取り扱いを全面的に停止するに至りました。
アメリカ消費者製品安全委員会(CPSC)は、工業製品の安全性を検査する民間企業「UL社」の認定、通称「UL 2272安全基準」をクリアしたホバーボード以外を販売してはならないと定めました。
長らくホバーボードは市場から姿を消していましたが、ついにベスト・バイ社とAmazonが「UL 2272」を満たした初のホバーボードの取り扱いを開始しました。
世界最大の家電量販店であるベスト・バイ社は、ホバーボードの最大手「Swagway社」のホバーボード「SWAGTRON T1」および「SWAGTRON T3」を取り扱います。
価格は400ドルから500ドル、すでに事前予約は始まっており、6月の末ごろの発売を予定しているとのことです。
一方、AmazonもUL 2272を満たした「Segway miniPRO」の取り扱いを開始します。
こちらはお値段が少し高めの999ドルに設定されています。
Segwayの名前が使われていることからも予想できる通り、オートバランサーシステムを搭載しています。
ようやく安全なホバーボードが出てきましたが、願わくは発火事故の二度と起こらないことを期待したいものです。
Via: Geek.com