世界最安価のスマートフォン「Freedom 251」
以前に取り上げた、400円で買えるインドのAndroidスマホ「Freedom 251」ですが、これにインド政府の待ったがかかりました。
この格安スマホが市場にお目見えしたのは2月の中旬です。
クアッドコア・プロセッサを搭載したエントリーモデルの機種で、世界最安価の400円という価格設定に新興国を中心に多くのメディアが注目しました。
ですが発売して間もなく、ウェブサイトにあるデザイン画像が全く違うものに差し替えられていたり、デモ機に他社製品を用意したりとあからさまに怪しい動きを見せていました。
そしてついに、インド最大の政党「インド人民党」のKirit Somaiya党首がFreedom 251を開発したRinging Bells社に対し、Freedom 251が商品の配送に関する項目を規制したインド国刑法420項とIT法に違反しているとして告発しました。
400円はさすがにおかしかった?
Somaiya党首の告発文によると、製品の輸送・運搬に関するコストを考えると、提携する配送業者に政府の支援がないRinging Bells社がスマートフォンを400円で販売することはできないとしています。
党首は2月にも「Freedom 251は出資金詐欺である」とRinging Bells社を非難しており、オーダーを受け付けて資金を回収したら行方をくらますつもりだろうと考えています。
現在はインド警察による操作が行われています。Ringing Bells社は捜査に協力する姿勢を見せていますが、詐欺の事実がないことを証明できるかは不透明です。
世界第2位の人口を抱えるインドですが、1日65ルピー(約110円)以下で暮らす貧困層が3億人以上存在する国でもあります。
経済成長に伴い貧困層が中間層に成長しつつあり、2050年にはアメリカなどを抜いて世界最大の経済大国にのし上がると見られている中、格安スマホは国民がITに触れる機会を増やすのに大いに役立つはずでしたが、それには今しばらくの時間が必要なようです。
Via: Phone Arena