情報の少ないiOS 10
毎年恒例のデベロッパー向けイベントWWDCまであと一カ月となりましたが、今年は例年にないほど次期iOSでの変更点に関する情報が少なくなっています。
これは2012年にTim Cook CEOが機密保持に力を入れていくと明言した、いわゆる「秘密保持に倍賭け」発現の表れなのでしょうか?
もしくは単に、iOS 10に実装される機能に目新しくて興味を惹かれるようなものがあまりないだけなのでしょうか?
できれば前者であることを祈るばかりですが、WWDC 2016の開催される6月13日までは静観したいところです。
スマートホーム実現に大きな一歩をもたらすHomeKitアプリ
iOS 10に関する噂の中には興味を惹かれるものも確かにありましたが、必ずしも興奮を覚えるようなものではありませんでした。
先日のbloombergの記事によるとApple Musicのインターフェイスが一新されるそうですが、「ふーん」で終わってしまう程度の変更点です。
しかし、週末のMacRumorsの記事で紹介された「iOS 10専用のHomeKitアプリ」は、まさしくiOS 10の目玉と言えるだけの機能になってくれることでしょう。
HomeKitアプリは、家の中にあるHomeKit対応アプリを全て操作することができるアプリです。
これまでにもスマートフォンから操作できる機能を持つ家電製品は発売されていたのですが、それぞれ専用のアプリをインストールしなければいけませんでした。
HomeKitアプリはこれ一つで全ての対応製品を操作することができるようになりますので、家全体がスマートフォンで操作できるいわゆる「スマートハウス」の実現に大きく近づけるアプリと言えます。
アップルの従業員を名乗る人物がAmazonレビューに情報を投稿
さらに目を引かれるのは、iOS 10にHomeKitアプリが登場するという今回の情報がアップル社員を名乗る人物からのAmazonレビューへの投稿という形でもたらされたという点です。
MacRumorsによりますと、このAmazonアカウントのプロフィールとLinkedInのプロフィールが一致することを独自の調査で確認したとのことですので、簡単にイタズラと断定できないだけの信憑性があります。
以下、レビューの一部を引用します。
「アップルのマーケティング部門で働いています。多くのスマートホーム・デバイス、中でもiOSのhomeKitに対応したものをテストしています。(中略)
スマートホーム・デバイス多数をコントロールしたり、カスタマイズしたりするためのサードパーティ・アプリもたくさんありますよ。
たいていの場合はフリーのアプリですね。
私がよく使っているのはフリーの『Yonomi』です。
もう一つ『Home』も使っていますが、こちらは14.99ドルかかります。
どちらも日を追うごとに対応デバイスが増えていってます(有名どころではAmazon 『Echo』とか)。
今年の秋に登場するiOS次期バージョンには、スタンドアローンの『HomeKit』アプリも登場しますよ」
WWDC 2016はサンフランシスコで現地時間の6月13日から17日まで開催されます。
記事冒頭で13日まで静観したいなどと書きましたが、ちょっとは情報が欲しいというのが本音です。
今後も新たな情報が現れればお伝えしようと思います。
Via: BGR