MITが太陽の熱を貯めておける新素材を開発 将来的には衣服への応用も視野に

太陽エネルギーを利用すると言われるとどうしても太陽光発電を思い浮かべてしまいますが、太陽熱発電など他にもいろいろな利用法があります。そしてこの新素材は太陽の熱エネルギーを使って発電するのではなく、直接熱として利用する方法を採っています。

New material can store solar energy to warm you up later

http://www.engadget.com/2016/01/11/material-stores-solar-heat-for-later/

solar-heating-material-2016-01-11-02

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熱を長期間蓄えて簡単に取り出せる新素材

太陽光を利用するという話を聞くとどうしても太陽光発電を思い浮かべますが、太陽光の熱を直接貯めておけばよりエネルギーの節約になるというのはほぼ確実でしょう。熱エネルギーを貯蔵する新しいタイプの固形素材をマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームが開発しました。この素材は日光に当たると「充熱」状態になり、長い間熱エネルギーを内部に保持し続けます。そして少し熱を加えてやると、蓄えた膨大な熱エネルギーを開放して元の状態に戻ります向こう側が透けるくらい薄いフィルム状にすることもでき、近い将来車のフロントガラスの除霜や、家や衣服を暖めるのにも使えるかもしれないと考えられています。

すでに十分実用段階 さらなる改良を目指す

このフィルムは「とても簡単で規模を大きくするのも容易(MIT大学院生Eugene Cho氏)」な2ステップの工程で作られます。最初の原料はアゾベンゼンという物質で、この物質は日光に当たると化学構造を変化させることが知られています。そしてMITのチームは熱を加えると構造が変化してさらに熱を放出するようにアゾベンゼンの構造を改変しました。現在の試作品は周囲の気温を10°C上昇させることができ、これはたとえば車のフロントガラスの除霜などに十分使える性能です。

もっとフィルムの黄色みを抑えて放出できる熱量を2倍にする必要がある(20°C上昇)と研究チームは考えていますが、除霜などの何かを暖める用途なら現行品ですでに十分です。トロント大学のTed Sargent教授はこの素材の開発には携わっていませんが「科学の面でも工学の面でも、固形のエネルギー貯蔵/熱放出素材の実用化はこの研究によって大きく前進しました」とコメントしています。

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