NASAが超音速旅客機の復活計画を始動
インターネットが発達し、現在では地球の反対側にいる人同士でもほぼリアルタイムでのやりとりができるようになりました。
しかし実際に長距離を移動するのには、まだまだ時間がかかります。ネットでの情報のやり取りだけで垣間見られる世界は非常に限られたものであり、実際にその土地に行ってみないとわからないことが沢山あります。
では、なぜ今まで以上の超高速移動手段が普及しないのでしょうか?
政治的、経済的な理由もあるでしょうが、他にも少なくとも超音速旅客機に関しては「騒音が大きすぎる」という問題があるのは否定できない事実でしょう。
かつてイギリスとフランスが共同で開発していた超音速旅客機コンコルドの時代から騒音は問題となっていて、結局、海を越える国際線以外での使用には至りませんでした。
ですがNASAの開発した新型センサーの登場によって、「静かな超音速機」の時代が訪れるかもしれません。
ソニックブームの発生をほぼリアルタイムで検知する新型センサー
NASAの開発した「The Eagle Aero Probe」と呼ばれるセンサーは、ソニックブームの発生する瞬間の気圧の変化をリアルタイムに近い速さで感知します。以前のセンサーはレーダードームの5メートル後方に配置されており、とてもリアルタイムとは呼べないものでした。
この新型センサーが本格的に運用されるようになるには、もうしばらく時間が必要です。
現在はNASA所有のF15- Eagleという機種で性能試験を行っています。
もし目標基準をクリアすれば、新しく設計される超音速機の周りに生じる空気の流れや、ソニックブームの発生の仕方などを調べるために大いに役立つことは間違いありません。
そのデータは超音速機の再設計に生かされ、いずれは超音速機が世界中の空を舞うことになるのではないでしょうか。
Via: Engadget