繊維製品の製造・加工および販売を手掛ける大阪の企業『オーミケンシ』。創業98年のこの会社は、半合成繊維であるレーヨンの製造を行ってきましたが、業績は捗々しくありませんでした。繊維業界に多くの競争相手が参入してきている中、同社は食品に活路を見出します。しかも素材は同じ。レーヨンも食物繊維たっぷりの「セルイート」食品も、ともに木から作られるのです。
Japanese cloth-making company is turning trees into noodles
http://www.geek.com/science/japanese-cloth-making-company-is-turning-trees-into-noodles-1640842/
低カロリー食品
セルイート食品のセールスポイントは、脂質やグルテンを含まず、低炭水化物だということです。カロリーは製品100g中にわずか6 kcal しかありません。同じ重量の小麦は368 kcal もあるのと比べると、いかに低カロリーかがわかるかと思います。
レーヨン製造技術を応用してダイエット食品を開発
この製品の原料は木。正確にはパルプです。オーミケンシはパルプからレーヨンを作る技術を応用し、麺を作り出しました。セルロースは植物中に存在する多糖類で、人間は消化できません。オーミケンシはパルプから抽出したセルロースとこんにゃくをミックスし、こんにゃくの持っていた苦みを和らげることに成功しました。
オーミケンシは10億円をかけてセルイート食品の製造工場を建造する予定です。これが完成すれば、年間30トンのセルイート食品を生産する事が出来るようになるといいます。