高校のコンピューターサイエンスは女子に人気が低い科目です。原因の1つに、教室であることをワシントン大学の I-LABSの研究者Allison Masterのチームが行った研究で明らかになりました。
http://fortune.com/2015/08/25/girls-computer-science/
女性エンジニアの育成が困難
IT関連の企業は、他の業種に比べ、お給料がよく時代の最先端の業界です。でも、いまだに女子は、高校でコンピューターサイエンスの科目を敬遠しがちで、女子のエンジニアを育ちにくいのが一つの課題です。
コンピューターサイエンス=おたくという固定観念
そこでワシントン大学が2つの高校の男女合計270名(14歳から18歳まで)を対象にアンケート調査を行いました。調査の内容は、1.その科目への関心、2.その科目を履修している帰属意識、3.科目に対するステレオタイプに対し自分自身があっての3項目。科目を選ぶにあたって、自分が帰属するグループは重要であることから、「スタートレック」や「スターウオーズ」のポスター、SF小説、コンピュータの部品などがある教室の写真と「オタク」のイメージとはかけ離れた芸術や自然のポスター観葉植物やふつうの雑誌などがある教室の写真をみせてそれぞれの好みを調査しました。
Photo University of Washington
Photo University of Washington
その結果、男子はコンピュータサイエンスを履修するのに環境にはこだわらず、一方68%の女 子は、教室に絵画や、観葉植物が飾られている教室を好みました。この結果から、研究チームは「もし、教室を女子好みの環境にすれば、今より3倍の女子がコンピューターサイエンスの科目に履修登録するだろう」と結論づけています。