ロボットにとって、落下によるダメージは無視できません。皆さんも一度は精密機器を落として壊してしまったことがあるのではないでしょうか。
Teaching robots how to fall with grace
http://www.geek.com/science/teaching-robots-how-to-fall-with-grace-1637050/
ジョージア工科大学の研究者、Sehoon Ha 氏と Karen Liu 氏はこのたび、ロボットが転びそうな場所を判断し、転びそうになったら受け身を取らせるようなアルゴリズムを開発しました。
Liu 氏はこのように語ってくれました。「人は転びそうになった時、落下の衝撃を分散させようとするものです。ですが今までのロボットはそれが出来ませんでしたので、衝撃が分散されないまま本体に加わってしまっていたのです。」
こちらの動画をご覧ください。上がアルゴリズムを搭載している方、下が搭載していない方です。手やひざを出して、衝撃を和らげているのがわかりますね。
これまでも衝撃に備えるロボットというのは研究されてきましたが、その多くは予想された転び方に対する対処法をさせるものでした。今から前に転ばせるから、手を前に突き出すようにしようといった感じです。これでは予想しない形の転倒、つまり事故に対する対処はできませんでした。ジョージア工科大学の研究者によると、事故に対する対処としては、体を固くするよりも柔軟な状態を保った方が内部の機械は無事だということがわかったそうです。
人間は転ぶときにいちいち脳でどの手を動かす、どの足を引く、などといったことは考えませんが、ちゃんと転んだ時のダメージを軽減できています。これは人間に備わった反射神経のおかげです。Liu 氏によると、今回のアルゴリズムの目標は、この反射神経に相当するものをロボットに持たせることなのだそうです。