汚染物質を分解してエネルギーにして水の上を歩くロボット「Row-Bot」

Row-bot」という存在をご存じでしょうか。row(舟をこぐ)+botの造語で、水面上を歩くロボットです。汚れた沼の中の微生物を取り込んで人工の胃で「消化」することでエネルギーを得ます。この手法を用いると、この動物からヒントを得たエンジンはバクテリアを取り込んでいく過程で、推進力を得るのに必要な分以上のエネルギーを生み出す事が出来ます。

This Swimming Robot Digests Pollution And Turns It Into Electricity

http://www.fastcoexist.com/3052893/this-swimming-robot-digests-pollution-and-turns-it-into-electricity

row-bot

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二つのメインパーツ

このロボットは水生昆虫をモデルにしています。開発はイギリスのブリストル大学の研究チームによって行われ、二つのメインパーツから構成されます。一つは推進システムで、小さいモーターで動くオールを使います。もう一つは胃です。「微生物燃料セル(microbial fuel cell: MFC)」を使ってオールにエネルギーを供給します。ロボットが水を一杯に飲み込む、電力を生み出す、その電力でオールを動かす、ロボットが進んでまた水を飲み込む、以下繰り返し。

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MFC は通常の燃料タンクとほぼ同じで、違うのはバクテリアを燃料とする点だけです。バクテリアが有機物を代謝すると二酸化炭素と水が生成します。ですがバクテリアを無酸素条件下に置いておくと、バクテリアは二酸化炭素、陽子、電子を生成します。電池の希硫酸の中に浸した電極間を電子が流れるように、これらを利用して陽極と陰極の間に電流を流します。

泳ぎつつ発電しつつバクテリアを食い尽くすロボット

そして Row-Bot の MFC には他にも秘密があります。「起電性」バクテリアを利用するのです。起電性バクテリアの作る電子は直接「電池」の電極に流入します。最初に酸素や他の物質にチャージされるということはしません。直接流す方が効率的で、小さい胃からでも吸い込み口の開閉に十分なエネルギーを生み出す事が出来ます。

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Row-Bot は淡水海水、あるいは汚水などのあらゆる水場で使うことが出来ます。Row-Bot を汚染された湖に放つと数か月にわたって稼働し続け、汚染を食べて湖をきれいにしていきます。同じ原理は陸用、空用のロボットにも適用できますが、水上用の方がはるかに容易です。エネルギー源の中を直接移動できますし、重力のような取り扱いの難しい問題も考慮する必要がなくなります。

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