サムスンは記憶媒体分野のリーディングカンパニーの1つですが、DRAM製品でも世界初の製品を作りました。このいわゆるHBM2モジュールはデータを256GBps(Bが大文字なのがポイント)のレートで扱うことができ、現在市場にある最速のDDR5チップの7倍の速度を実現します。
Samsung is building chips for next-gen gaming graphics
http://www.engadget.com/2016/01/19/samsung-next-gen-hbm2-dram/
メインターゲットはサーバーメーカー 一部半導体メーカーも視野
この製品は20ナノメートル級プロセスで製造され、サムスンはサーバーメーカーの一部を主なターゲットとしていると話しています。一方でNVIDIAやAMDなどの半導体メーカーのグラフィックカードにも採用される予定です。
年内には8GB製品をリリースの予定
サムスンは現在8ギガビットコアを4層重ねた4GBモジュールを製造していますが、今年の終わりまでには8枚重ねた8GB製品を導入することを計画しています。サムスンによると「このチップをグラフィックカードに使うことでGDDR5 DRAMに比べて95%以上の省スペース化を実現できる」としています。ここでいう省スペースとは、おそらくメモリ関連の基盤面積の事だろうと思われます。
8GB製品が実用化されればNVIDIAやAMD製品のグラフィックボードは今までよりも速く、しかも熱を出さず小型化されることになります。サムスンが現在製造している4GBチップは次世代コンシューマーカードに使われると見られており、一方の8GBモジュールはNVIDIAの「Kepler」やAMDの「FIrePro」といったハイエンドのワークステーションで使われると思われ、用途別に使い分けがなされることが予想されます。
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