昼寝をすると記憶は強く、しかも長期にわたって保持される

近年の研究により、何かを習得したときに報酬を受け取ると、新しい要素や技術はより強く記憶に残り、とりわけ昼寝が加わるとそれが顕著であるということがわかりました。

A nap to recap: How reward, daytime sleep boost learning

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151016135315.htm

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スイスのジュネーブ大学が科学雑誌「eLife」で発表したところによると、報酬に関連した記憶は、睡眠によって増強されることがわかったそうです。学習後にわずかな時間寝るだけでも効果があるそうです。

「報酬というのは、一種のタグのようなものなのです。学習中に脳に情報を刻み込む働きをしているんですよ。」ジュネーブ大学の筆頭研究者 Kinga Igloi 博士はこう語ります。

「睡眠中は、より報酬との結びつきが弱い記憶と統一され、長期記憶に関連した領域に運ばれていくのです。

今回の研究を進めていけば、睡眠不足のときはモノを覚えるのが遅くなる理由がわかるかもしれません。」

博士は31人のボランティアを無作為に「睡眠」グループと「起床」グループとに分け、両群の報酬への感受性を同じように測定しました。何組かの写真を覚えている間、被験者たちの脳をスキャンしました。そして8組の写真を見せた後、8組中4組正解すれば報酬があると伝えました。

90分の休憩(睡眠あるいは起床のまま)の後、両群は写真の組を覚えているかのテストを受け、どれくらい自信があるかを答えました。そして被験者に、3か月後でも覚えているかのテストを受けるように頼みました。

両群ともに成績は悪くないものでしたが、睡眠をとった群の方がより高い成績を残しました。特に、3か月後のテストでは、覚えた後に睡眠をとった群の成績が明らかに高かったのです。

また、睡眠をとった群は、3カ月経った後でも答に自信があるということもわかりました。

MRI による検査で、睡眠をとった群では記憶形成に関与する「海馬」という脳の領域がより活性化していることがわかりました。 3か月後、睡眠群では海馬内側前頭前皮質、そして線条体という、記憶の固定や報酬の処理に関与すると思われる領域のつながりが増していることがわかりました。

Igloi 博士はこう語ります。「睡眠が記憶を強くするということはわかっていましたが、今回の実験で、報酬がある記憶を選別、保持するのも促されるということがわかりました。

これは納得のいく結果です。記憶の強化は、生きていくのに必要な情報をランク付けするのに使われているのですから。」

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