全米初:ビルの屋上に太陽光発電パネルの設置を義務付け
米国カリフォルニア州サンフランシスコ。
将来的に100%再生可能エネルギーを用いて発電することを目標としているカリフォルニア州の州都にして世界有数の大都市ですが、このたび再生可能エネルギーに関連するある法律が成立しました。
今後サンフランシスコにビルを建てる場合、ビルの屋上に太陽光発電パネルの設置を義務付けるというものです。
このような法律はアメリカ国内では初の試みで、再生可能エネルギーの利用を一層進めるものと期待されています。
屋根の15%以上の面積をパネルに
この法案は先週、同市の管理委員会によって投票が行われ、満場一致で可決されました。
2017年の1月から施行され、屋根の面積の15%以上を太陽光発電パネルにすることが求められるようになります。
今回の法案に成立について、現地の太陽光発電会社「Luminalt」のJeanie Cotter社長はインタビューに対し「サンフランシスコにビルを建てる場合、太陽光発電パネルを設置するのは環境保全と経済の両方の面で意味のあることですよ」と答えています。
気候変動の最前線サンフランシスコ
サンフランシスコは既に、気候変動の余波をとても強く受けています。
今回成立した法案は、現在の状況を「過剰に排出された二酸化炭素によって海岸線が浸食され、高波によるインフラへの被害が増加し、下水設備への多額の投資を余儀なくされてきた」と認識し、これを解決するために提出されました。
二酸化炭素濃度上昇による地球温暖化、海水面の上昇が世界的な問題になっている今、サンフランシスコに続いてアメリカ国内外の都市でも同様の製作が取られることが期待されています。
といっても日本に比べ、サンフランシスコは雨の日が少ないうえ(年間平均降雨日数にして二分の一)、向こうでは半日降ってから雨が上がるというのが普通で日照時間に大きな違いがありますので、単純に日本に導入するのには問題があります。
このまま温暖化が進み海水面が上昇すれば、日本の砂浜の85%が消失し、米や木材などの農作物の生産にも影響が出てきます。
ヴェネツィアやツバルのように直接居住空間が水没するわけではないにせよ、二酸化炭素排出量の削減に真剣に取り組む必要があるのは間違いないことでしょう。
Via: Geek.com