アメリカ海軍が海生哺乳類を傷つけるとしてソナーの仕様を制限

環境問題の専門家は、アメリカ海軍の強力なアクティブソナーが、太平洋の広い範囲で海生哺乳類を傷つけていると主張してきました。

US Navy agrees to limit sonar use that could harm marine mammals

http://www.geek.com/science/us-navy-agrees-to-limit-sonar-use-that-could-harm-marine-mammals-1634175/

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海軍に対していくつもの訴訟が行われており、本日、アメリカ海軍は訓練における船舶のソナーの仕様できる時間と使い方を制限する同意書に署名をおこないました。活動家によると、これで傷つきやすいクジラやイルカも多少は安全になるだろうと言っています。

アメリカ海軍で使われているソナーは、クジラやイルカの使っているものと大差ないものです。海中に音を発し、反射音で相手の居場所を感知します。問題は、海軍の使っているソナーが中周波数のアクティブソナーだということです。ここでいう中周波数とは、3KHz~4KHzのものを言います。このタイプのソナーは潜水艦を発見するために開発されたものです。それまでの高周波数(7KHz以上)ソナーでは潜水艦を見つけるのに不向きだったのです。

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中周波数ソナーが開発されて以来、海軍のテストと海生哺乳類への被害との間に、強い関連性があることを示す報告がなされてきました。捕鯨船は3KHzの周波数を敢えて使い、クジラを混乱させて水面におびき寄せて、効率よく捕獲していたと聞きます。活動家は、太平洋における海軍のソナーテストの後で打ち上げられる、膨大な数のクジラの報告をまとめてきました。この中には、現在でもソナーテストが一時中止になっている理由となっているものもあります。今回の決定で、この一時中止が永久に続くことになりました。

サンタカタリナ島とサンニコラス島の間の突出したクジラの生息範囲では、海軍はソナーの仕様を控えなくてはいけなくなります。また、サンディエゴ付近のシロナガスクジラの餌場の近くでも使用は制限されます。ソナーと爆発物はもはやハワイ島の東側でも使えなくなります。さらにハワイ島周辺でのソナーを使える回数も厳しく制限を受けます。また、アメリカ海洋大気圏局(NMFS)でも海生哺乳類の死亡例や負傷例の情報は収集しています。今回の決定は、現在の取り決めが失効する2018年から施行されます。

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