ルネ ラエンネックが2016年2月17日のGoogleのトップロゴになっています。
肺のイラストとなにやら聴診器を当てている人の姿が描かれています。
ルネ ラエンネック
とは1781年2月17日生まれのフランスの医師で、世界で初めて聴診器を発明した人物です。
ラエンネックは子供たちが長い中空の棒を使って遊ぶのをみて、それが発明に繋がったと言われています。
ルネ ラエンネックと聴診器
子供たちは一方の端に耳を当て、もう一方の端をピンで引っかいて音が増幅されて耳まで届くのを楽しんでいました。
それを見て1816年に彼は世界で最初の聴診器を作りました。

世界で最初の聴診器
ラエンネックは、従来の直接耳を当てて音を聞く方法に対して、聴診器による聴診を「間接聴診法」と名付け、その精度は従来の診察法より遙かに確実であったことから、大きな反響を呼ぶこととなりました。
しかし、実は聴診器はすぐに受け入れられたわけではありませんでした。
ルネ ラエンネックは1826年に結核によって亡くなりますが、なんと彼の死から60年たった1885年になっても「耳があるなら聴診器ではなく耳で聞け」という医学教授もいたそうです。
実際、アメリカ心臓協会の創設者L・A・コーナー(1866年-1950年)も直接聴診のために患者の胸に当てる絹のハンカチを常に携帯していたと言われています。
その後、その後ドイツ人の医師トラウベがより音を大きく聞くために患者にあてる部分を大きくしたじょうろ型の聴診器を開発し、1829年には胴体の部分がゴム管となりました。

じょうろ型の聴診器
1855年には米国の医師ジョージ・カマンが双耳型の聴診器を発明して精度を大いに改善し、その後双耳型の聴診器は瞬く間に世界に広がり、ようやく医師のトレードマーク的存在となるまでに普及することとなりました。

双耳型の聴診器
ルネ ラエンネックは聴診器を 「わが人生最大の遺産」として自身の聴診器を甥に譲ったといわれています。