アメリカの太陽観測衛星「ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー」は太陽を観測し、黒点、コロナガスの噴出、その他あらゆる事象を追跡しています。おかげでこの地球から最も近く、最も美しい星の魅力をお伝えすることが出来ます。
Be Mesmerized by the Shifting Complexity of our Sun
http://space.io9.com/be-mesmerized-by-the-shifting-complexity-of-our-sun-1740410295
下に埋め込んだ、約30分の動画をご覧ください。こちらが「ソーラー~」によって撮影された動画です。
「ソーラー~」は12秒ごとに太陽の写真を撮影します。そして10時間分の写真をつなぎ合わせて約1分間の動画にするのです。
このモンタージュ動画は10種類の異なる波長について撮影したものです。それぞれの波長は、太陽の異なる構造を映し出すようなものが選ばれました。
可視光領域(380 ~760 nm)
450.0 nm: 光球、太陽の表面。(画像では617.3 nm ですが、今回の動画に使われたのは 450.0 nm です)これは青紫色の可視光です。太陽表面の温度は約6,000ケルビンで、この波長の光は肉眼でもとらえる事が出来ます。黒点は暗い斑点として現れます。
真空紫外線領域(10 ~ 200 nm)
170.0 nm: 彩層。光球のすぐ上に位置し、温度が上昇し始めます。
160.0 nm: 光球の上位層と彩層からコロナにかけての遷移層。温度が急速に上昇する。
33.5 nm: コロナ内部の高温で磁気が強い層(太陽の大気)。この波長で観測すると、最も磁気が強い場所が明るく写ります。暗くなっている場所は、時期が弱いいわゆる「ギャップ」です。
30.4 nm: 彩層と遷移層。高濃度のプラズマが明るく写ります。逆に暗いところはプラズマが薄い場所です。
21.1 nm: コロナのより高温で、磁気が強い場所です。コロナ、フレア、コロナガスなど、太陽活動が活発な場所を写します。より高温のコロナやプラズマなどが強く写ります。
17.1 nm: 静穏コロナと呼ばれ、太陽の大気の中で最も低温の場所です。磁気が局地的に強くなっている場所を示します。
13.1 nm: フレアの最も高温の場所です。
X線領域(0.01 ~ 10 nm)
9.4 nm: 太陽フレアという、太陽表面に出来る爆発です。
いやぁ、美しい。ちなみにですが、太陽以外の恒星も電磁波を出しており、中には黒点らしきものの存在が知られている星もあります。人類はいつこの最後のフロンティアに旅立つ事が出来るのでしょう。
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