超薄型透明マント登場

カリフォルニア大学バークレー校の研究者によって、待ち焦がれた、伝説の透明マントが一歩実現に近づきました。

Scientists develop super-thin invisibility cloak material

http://www.geek.com/science/scientists-develop-super-thin-invisibility-cloak-material-1634594/

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科学雑誌「Science」に投稿された論文によると、この新しい超薄型素材は光を散乱させ、マントの内側を見えにくくすることが報告されています。このマントは従来の不可視素材とは一線を画す特質を持っており、それゆえ多くの研究者や軍事関係者の興味を引いています。

論文で報告されているのは小さいもので、約1.3平方センチメートル程度のものです。小さいですが、この新素材のコンセプトは正しかったと証明されたわけです。これまでの不可視素材は、光の進行方向を曲げるのに複雑な仕組みを使っていました。この方法は技術的には効率的なのですが、その代わりにぶ厚く、かさ張るものでした。バークレーチームの開発した今回のマントは、厚さ実に約80ナノメートル(100万分の80ミリメートル)。これだけ薄ければ衣服に組み込むことも可能です。

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研究者は光を「曲げる」のをやめ、代わりに「散らす」ことでこの厚さ、いえ薄さを実現しました。この素材は金のブロックで出来たナノメートルサイズのアンテナで覆われた構造をしています。光はマントに当たった後、サイズの違うブロックに当たって進行方向のゆがみが緩和されます。こうすることで、光が鏡面で反射したように見え、中の物体の輪郭などを隠してくれるのです。理論的には逆の使い方もできます。2D画像を3Dにする事が出来るのです。ホログラフィーやヴァーチャルリアリティにうってつけの技術と言えるでしょう。

自分が包まって透明になれるようになるには、まだまだ道のりは遠いです。細かい理屈はさておき、この素材が反射できる波長は狭い範囲に限られます。特に波長730ナノメートル。赤外線に近い波長です。実用に耐えるものにするには、可視光を全て反射するようにしなければいけません。最後にちょっとがっかりすることを言いましたが、今までよりも確かに近づいたというのは事実なのです。

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