遥か遠方のボイジャー1の残した問題と希望

ボイジャー1号。1977年に打ち上げられ、今でも宇宙の情報を送信し続ける無人宇宙探査機。当時テレビで見ていた人も、まだ生まれていなかった人も、一度はこの名前に心躍らせたことがあるのではないでしょうか。

Study answers lingering questions about Voyager 1 in interstellar space

http://www.engadget.com/2015/10/31/study-answers-lingering-questions-about-voyager-1-in-interstella/

voyager

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太陽系脱出

三年前アメリカ地球物理学連合(the American Geophysical Union)は、ボイジャー1号が太陽系を脱出したと発表しました。これに対して NASA はすぐにそれを否定し、まだ脱出してはいないとの見解を示しました。その一年後、NASA もボイジャー1号が太陽系を脱出したと宣言しました。科学コミュニティーの中には、いまだに論争を続けているところもあるようですが、ニューハンプシャー大学(UNH)で行われた研究から、論争決着の手がかりが得られそうです。​

予想と異なる磁気の方向

「ボイジャーは太陽系を脱出する途中で磁場を通過するが、その際に磁気の方向が変わるはずだ。」研究者らがこう予想していたことも問題でした。確かに方向は変わりました。研究者の見立てでは、最大40度ずれると予想されていましたが、実際には予想よりもかなり小さなものだったのです。UNH の研究者らは、計四つの宇宙探査船からのデータを照合することでこの問題をクリアしたようでした。

IBEX リボン

2008年に打ち上げられた IBEX(Interstellar Boundary Explorer)と呼ばれる人工衛星のおかげで、現在「IBEX リボン」と呼ばれるエネルギーと粒子のリボンの存在が判明しました。ボイジャー1号はこのリボンからの情報を参照して真の磁北がどこにあるか見つけようとしましたが、その時ちょうど特殊な場所を通過していました。そこでは磁場が「真の磁北からずれている」のです。早い話、ボイジャー1号は星間空間のとりわけ特殊な場所にいたのです。

今後

UNH の論文では、今後ボイジャー1号の進路上には比較的穏やかな海が広がっているだろうとしています。ということは、向こう10年ほどはボイジャー1号からよりクリアな情報が送信されてくるということです。今後実際に送られてきた情報を解析することで、先ほど触れた論争にも決着がつく事でしょう。

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